人工膝関節置換術ってどんな手術?

皆さま、こんにちは!
仙台ひざ関節症クリニック 看護師の豊島です。

梅雨に入りましたが暑い日が続いていますね?

今回は人工膝関節置換術について簡単にお伝えさせて頂ければと思います!

?どのような人が適応なの?
人工膝関節置換術が適応になる方としては、変形性膝関節症が重症化した末期の患者様になります。骨まで大きく変形して痛みが強い人や歩行がままならない人など、ニーズや日常生活での問題レベルなどを加味して医師より提案されます。

?どのような手術なの?
傷んでしまった、大腿骨顆部(膝関節に位置する太ももの骨が大きくなっている部分)と脛骨近位部(膝関節に位置するすねの骨の大きくなっている部分)を削り取ります。そこにポリエチレンや金属、セラミックといった人工のパーツを入れる手術です。

?手術のメリットは?
・痛みの解消:痛みの緩和ではなく、痛みの解消が期待できます。
・歩けるようになる:痛みの解消と膝が安定することから、歩行障害が改善されます。
・できることが増える:旅行やウォーキングなど、趣味を再開される方も少なくありません。
・姿勢が良くなる:足の左右差や関節の配列が整うことで、姿勢に良い影響をもたらすこともあります。
・腰の負担が減る:膝をかばうことによる悪影響がなくなり、腰の疾患のリスクが軽減されます。

?手術のデメリットは?
・感染症に弱い:細菌の爆発が起きる確率は、1000人に2人~3人ぐらいと言われています。
・血栓症のリスク:術中・術後に動かないことで足の血流が悪くなり血の塊ができます。またできてしまった血栓が肺や脳などに流れることで詰まってしまうことで合併症を引き起こします。
・ゆるむことがある:経年などで人工パーツがすり減り、骨に合わなくなることもあります。
・できないこともある:アスリートのような本格的なスポーツへの復帰は難しいかもしれません。
・寿命がある:人工物なので劣化などを考えると、15〜20年ほどで入れ替え手術が必要です。

?リハビリはどれくらい行うの?
人工膝関節置換術の術後に必要なリハビリ期間は、6ヶ月〜1年程度と言われています。基本的には手術を行った病院で行うことが多く、入院期間中は医師や理学療法士の指導のもと行うことが多いでしょう。患者様の体の状態によってはリハビリを行う病院へ転院して継続する場合もあります。
人工膝関節置換術には痛みの大幅な緩和が期待できますが、術後しばらくは痛みが続くケースも。これは膝関節の周辺に軟部組織(筋肉や脂肪)が少なく、手術に伴い出た血液が吸収されにくいことや、人工関節がまだ馴染んでおらず身体に大きな負担がかかっていることなどが原因とされます。ただ、そのような痛みも3〜6ヶ月で和らいでいくことが多く、リハビリの経過とともに緩和されると言われています。

今回は人工膝関節置換術がどのような手術なのか、メリット・デメリットはどのようなものなのか、リハビリ期間はどれくらいなのかについてお伝えさせて頂きました。
手術によるメリットはとても魅力的ですが、やはりデメリットもあり身体への負担が大きいことや血栓などの合併症の不安も大きいと思います。
当院での治療は膝を切らずに治療できる事や、ご自身の血液や脂肪を使用したお薬で副作用も少ないです?

再生医療について知りたいことなどございましたらいつでもご質問お待ちしております!